佛隆寺の彼岸花

佛隆寺は奈良県、榛原の山奥にある古刹で、
樹齢900年以上といわれる千年桜は特に有名である。
しかし、彼岸花が素晴らしいことはあまり知られていない。
駐車場に車を停め、見上げると石段が上へ続いて山の木々の間に隠れて行くのが見える。
少し神秘的な山奥の寺だ。その石段の側に赤いものが見える。
彼岸花が参道の石段脇に群生しているのだ。
石段を登って行くと左右は赤いジュータンを敷き詰めたようだ。
千年桜は右手にありその周辺もものすごい数の彼岸花だ。
さらに上へと石段を登る。左右に彼岸花の群れが広がっている。
下を見ても上を見ても、左右も彼岸花で埋め尽くされている。
斜面は結構きつい、が彼岸花はその斜面から下の小川の谷底まで咲き乱れている。
見事だ。彼岸花と言えば田畑や田舎の道というイメージを持っていた私には
少々ショックをおぼえるくらいだ。
木々の間から漏れる木漏れ日に彼岸花がキラキラ輝いている。
そして、木陰の彼岸花は淡い色を放っているのだ。
佛隆寺の山門を潜り境内に足を踏み入れるとそこは白い彼岸花が広がっている。
赤い番傘が立てられ白い彼岸花とのコントラストも美しい。
歴史ある古刹とのコラボも美しい。
量は少ないが貴重な黄色の彼岸花も奥の方に見える。
黄色というよりは金色に輝いている彼岸花だ。
美しい・・・というより、新鮮で不思議な世界だ。
佛隆寺は彼岸花の為に仏が用意してくれたのかも知れない。
いいえ、彼岸花を見て私たちに何を悟れと言っているのかもしれない。
彼岸花はの美しさは一瞬だろうが、毎年咲いてくれる。
枯れても、枯れても、その生命は永遠に続く・・・。
私たちの命と同じだ。これがすなわち仏法なのだろうか?

佛隆寺はまさに「彼岸花の寺」だ。

追伸=平成26年、佛隆寺の彼岸花は鹿と猪の被害によりほぼ全滅していましたが、
     地元の人々の努力により復活してきています。以前のように完全復活も近い事でしょう。
本当に嬉しい事です。感謝です。

おすすめ度 ★★★★
(3.8)
関西ではおそらく一番の彼岸花の名所でしょう。
量的にはもっと凄い所は沢山ありますが、ここの雰囲気は特別です。
佛隆寺は彼岸花の為に用意された最高の舞台です。

奈良、榛原、佛隆寺の彼岸花をご案内


駐車場から、この上が佛隆寺

参道は長い石段が続く

石段の左右に彼岸花が咲く

石段から駐車場を見下ろす

佛隆寺の山門が見えてきた

佛隆寺の山門を入る

白い彼岸花が咲いている

奥に黄色の彼岸花も見える

更に上へ上がると本堂がある

淡く輝く日陰の彼岸花

千年桜の根周りは7m

鳥が羽を広げ飛び立つようだ

彼岸花越しに駐車場を眺む

樹高16mの千年桜が参道に

榛原に向かう道中の棚田

佛隆寺横の谷間にも彼岸花

佛隆寺の彼岸花をどうぞ