洞光寺の紅葉

洞光寺は篠山城址から10km程東に位置する曹洞宗のお寺だ。
到着したのはもう午後3時になろうかという時間であった。
晩秋の日は短い。まして山あいだ、少し焦りが出て来る。

色あせた朱色の柱、古ぼけた小さい山門、やや薄暗く何か異次元の世界へ入っていくような感覚になる。
少し奥の石段を上がって行く。次第に明るさを取り戻してきた。
上を見ると美しい紅葉が出迎えてくれている。

左右に池を見て真ん中の小さな橋を渡る。
周辺から様々な色に変化したモミジなどがグラデーションを描いて池に垂れ込んでいる。
この時、太陽はすでに西に傾いて辺りに日差しは無いが、それでも美しさは十分だ。
そして次なる石段を上がる。今まで私が見かけなかったような楼門が現れた。
大陸から伝来した様式のようにも見える。興味を惹かれる門である。
やや古めかしいその楼門も、この時期ばかりは晴れやかな紅葉の衣装をまとい独特の雰囲気だ。
本堂前の広場に出た。本堂は近代的な新しい建物だ、昭和49年に再建されたと書かれている。
左手の方に目をやる。おおっ!!なんと見事な紅葉が垂れこめているではないか。
日差しが差し込んでいないのは少し残念だが、それでも見ごたえ十分な紅葉だ。

洞光寺の紅葉、
配置、バランス・・・が絶妙である。
もしや紅葉専門の庭師が造ったのでは・・・?
そう思わせるほど観入ってしまう紅葉である。
(画像などは2021年11月18日に訪問した時のものです。)
おすすめ度
(3.5)
それほど境内が広いというわけではありませんが、
なかなか雰囲気のある紅葉です。無料というのも嬉しいです。

洞光寺の紅葉です